お知らせ&指導者のひとりごと
うちの子のレベルは?
先日、とある保護者の方から『うちの子のレベルはどのくらいになるんですか?』という質問を受けました。
これは難しい質問です。
というのは、先生によって全く解釈が違うからです。
例え同じ教本、同じ曲を弾いていたとしても、同じレベルとは言えないからです。
何故その保護者の方がそんな質問をしたかというと…
お友達にピアノの先生がいらっしゃるそうで、家に遊びに来た時に『◯◯ちゃんってどういうレベルなの?』と聞かれたそうです。
『◯◯(音楽用語)って知ってる?』
『知らない』
『言葉を知らないだけなんだね』
といったやりとりがあったそうです。
そのお話を伺ってピンときました。
そうなのです。
私のレッスンでは結構難しい音楽のしかけも、小さなうちからどんどん教えます。
例えば『平行調』や『属音』など、小学校の低学年のうちから指導してます。これらは、言葉で説明すると難しいのですが、幼少期から調への意識を持たせるレッスンをしているため、子どもたちはそんなに難しくないのです。
言葉も全てキャラクター化して話すため、子どもたちは何も抵抗なく受け入れてくれています。
実際の作品の中で、調がどのように変わっていくのか、自分ひとりで見つけるのは難しいでしょう。
でも、少しヒントを与えるとみんな答えられます。
そして、私が大切にしているのは音楽用語や難しい理論的な説明ではなく、そのしかけがあることによって音楽をどう感じるか、どう変わるのかということです。
説明や用語は後から『あーこれはこういう名前がついてるんだ』と覚えることはできても、感覚は長い時間かけて蓄積させないと分からないものだからです。
音楽用語も、まだ習っていない漢字などは意味も分からず、ただの知識の詰め込みなので全く不要だと思います。
ある程度、漢字や意味が分かるようになってからの方がすぐに覚えられます。
小学校の低学年で覚えるのは、レッスンの時に分かっていないとスムーズにやりとりができない音符などの名称くらいです。
ちなみに、調はお家
長調は晴れ、短調はくもり
お家は8階建で…
1階に住んでいるのはアンパンマン役
5階はバイキンマン…
これらの言葉を説明するだけでなく、たくさん歌って、演奏して感じ取っていくのです。
ピアノの教本は初級であっても、子どもたちが感じ取れることのできる音楽のしかけはたくさんあるのです!
そして、それを感じ取りながら作品に取り組むこと、音楽を聴くことは本当に楽しい!!
全ては音楽を深く楽しむために、小さなうちから、無理なく興味が持てるように取り組んでいます。